悟りを目指す者・・・・菩薩から学びます
観音菩薩の種類
「観世音」「観自在」などとも呼ばれる菩薩
で「苦難を受けた人々が一心にその名を唱え
れば、直ちにその音を観じて解脱させる」と
「法華経」に記されている。国家鎮護や民衆
の現世利益、浄土信仰まで幅広い願いを受け
入れて、十一面や千手など、三十三の姿に変
化する観音像がつくられるようになった。
聖観音
十一面や千手など超人的な姿で表現される観
音菩薩を「変化観音」と呼び、これに対して
基本的な観音菩薩は「聖観音」と呼ばれるよ
うになった。人々の願いを叶える「功徳水」
が入っている「水瓶」を持ち、化仏と呼ばれ
る小さな阿弥陀如来像を宝冠や額につけてい
る例が多いが、例外も多く厳密ではない。
十一面観音
基本は、正面に化仏(阿弥陀如来)、頭頂に
仏面、前に菩薩面(慈悲)が三面、向かって
右に忿怒面(怒り)が三面、向かって左に狗
牙上出面(白い歯を見せて微笑む)が三面、
後頭部に大笑面(悪行を笑い飛ばす)が一面
である。腕は二本か四本、左手に水瓶、右手
は垂れて数珠を持つが、失われた像も多い。
国宝が7体
十一面であらゆる人々を見守り続ける十一面
観音菩薩立像は、7体の国宝がある。常時公
開の渡岸寺(向源寺)、室生寺、聖林寺、観
音寺、毎月公開の道明寺、毎年春と秋に公開
の法華寺、十二年ごとに一度、辰年の11月に
公開の秘仏である六波羅蜜寺の七体。六波羅
蜜寺の次回公開は、2036年!!