人類学は何を教えてくれる・・・人とは何だろう!?
人類学
かつては、人類の進化過程を単純的な猿人・
原人・旧人・新人の四段階に分け、ホモサピ
エンスは新人に対応するとされていた。化石
人類学の進歩で、現在はこのような単線的段
階論は退けられ、人類はいくつもの種が存在
し、進化や分化、絶滅を繰り返したと考えら
れるようになってきている。
ホモ・サピエンス
18世紀にスエーデンの植物学者リンネが提
唱した属名と種名を組み合わせた二名法によ
るラテン語の学名。属名のホモは「人間」、
種名のサピエンスは「知恵」を意味し、「知
恵ある人」という意味になる。ホモ・サピエ
ンスの出現は、約20万年前のアフリカとさ
れている。
人種
白色人種(コーカソイド)黄色人種(モンゴ
ロイド)黒色人種(ネグロイド)などといわ
れる、人種という言葉がある。これは生物学
上、人類学上の「種」ではなく、「種」とし
てはすべてホモ・サピエンスに属する。人間
の肌の色の違いは「種」の違いではなく、自
然環境、生活環境の違いによる違いだ。
単一起源
1987年にアメリカの人類学者が、残され
た化石人類と現生人類の「DNA」を比較研究
し、現生人類の祖先がアフリカの一女性に行
き着くことを明らかにした。これは「現生人
類のアフリカ単一起源説」といわれ、この女
性は、聖書の人類創出の話しに因んで「イブ
」と名付けられている。