学んできた縄文時代について再整理し、学び直す!! 今回は「衣」
針と糸
体毛をなくした人類にとって、怪我を防ぎ暑
さ寒さを防ぐためにも衣服は必要であった。
縄文時代のはじめには、大小さまざまな針が
あり、0.5mmの糸を通す穴が、骨製の針
にあけられていた。糸やヒモは、麻やカラム
シ(多年草で一度植えると毎年芽を出す)な
どの植物繊維を用いてつくっていた。
布
布の一部が低湿地の遺跡や寒冷地の遺跡から
見つかった例がある。カラムシなどの植物繊
維を細い縄やヒモにし、すだれや俵を編むの
と同じ技法で作った「アンギン(編布)」と
呼ばれる編み物に近い作り方の布であった。
現在も新潟県十日町市に「越後アンギン」の
名で受け継がれている。すごい!!
冬の服装
服は土の中で腐ってしまうため実物が残って
いない。考古学者は、土偶や土器の模様など
から当時の服装を想像している。麻糸で作っ
た服の上にシカやイノシシの毛皮を着て寒さ
対策とした。毛皮やサケの皮(アイヌの人た
ちも)で作った「くつ」も着用していた。生
活の知恵がすごいですね。
夏の服装
さすがに毛皮はいらないものの、強い日差し
や蚊、ブユといった不快な虫から身を守るた
め、麻糸などで作った服を身にまとった。「
貫頭布(カントウイ)」と呼ばれるズンドウ
の着物で、脇を閉じたものもあれば、脇は綴
じずにヒモだけで縛ったものもあった。衣服
の模様は魔除けの意味を持っていた。