千の眼で見つめ、千の手で救う・・・・ありがたやありがたや!!
千手観音
「千手千眼(せんじゅせんげん)観自在菩薩
」を略して「千手観音」といい、千本の手に
一つずつ目を持ち、頭上には十一面(もしく
は二十七面)、額には縦に一眼を持ち、あま
すところなく無限の世界の人々を見守る。「
千の眼で見つめ、千の手で救う・・・ありが
たやありがたや!!
手の数
平安時代の前期以前は、千本の腕を持つ作例
もあるが、それ以降の作例の多くは、一本の
手で二十五の世界を救うとされ、四十本の脇
手(わきしゅ)と本来の二本を合わせて四十
二本の手で表現される。脇手には「宝珠」「
蓮華」「法輪」など多彩な持物(じもつ)を
もっている。
手が千四十三本
大阪府藤井寺市の葛井寺(ふじいでら)に所
蔵されている日本最古の千手観音像は、国宝
「十一面千手千眼観世音菩薩坐像」で、奈良
時代に製作され像高144.2cmある。千
四十三本の手をはじめ、本体や台座など、ほ
とんどが造立当初の姿をとどめている。手に
持っている持物もすごいことに!!
三十三間堂
千一体の千手観音立像が立ち並ぶ京都の三十
三間堂の中央には、千手観音坐像が安置され
ている。鎌倉時代に「運慶」の長男である「
湛慶(たんけい)」が製作した。像高334
.8cm、桧材の寄木造りで全身に漆箔が施
されている。腕は四十二本、頭上に十一面と
化仏を配する。