石の加工法・・・!?
お城は天守閣などの建物だけでなく、石垣に
も大きな魅力を感じるのは、「じっさま」だ
けではないと思います。石垣の加工方法には
「野面積(のづらづみ)」「切込接(きりこ
みはぎ)」「打込接(うちこみはぎ)」の3
種類があり、積み方は、横の目地を通す「布
積」横の目地が通らない「乱積」の2種類に
分けられ、この組み合わせで6通りに区分。
(大垣城: 撮影 じっさま)
野面積・・・!?
見た目はゴツゴツしているが、アナログ的で
ぬくもり・味わいを感じる。自然石をそのま
ま積み上げる方法で、鎌倉時代末期に現れ、
16世紀の戦国時代に本格的に用いられた。
加工せずに積み上げるので石の形に統一性が
なく、石同士がかみ合わず、すき間や出っ張
りができ、敵に登られやすい欠点があるが、
排水性や耐久性に優れる。
(萩城跡: 撮影 じっさま)
打込接・・・!?
野面積の後に出てくる石材の加工方法で、接
は(はぎ)と読み、石と石との接合の意味。
表面に出る石の角や面をたたき、平たくし石
同士の接合面のすき間を減らして積み上げる
が、野面積みと同じようにすき間ができるの
で、間詰石(まづめいし)で埋めている。野
面積みより高く、急勾配が可能になり、関ヶ
原の戦い以後、盛んに用いられた。
(松江城: 撮影 じっさま)
切込接・・・!?
見た目は整然とした、デジタル感のある石垣
であるが、風情・味わいに乏しい感がある。
方形に整形した石材を密着させ、積み上げる
方法で、1600年(慶長5年)以降、隅石
の加工から徐々に平石にまで加工するように
なり、江戸時代初期以降に多用されるように
なった。石材同士が密着しているので排水で
きないため排水口がもうけられる。
(大阪城: 撮影 じっさま)