戸室石? チャート? なんじゃそりゃ!?
高岡城
前田利長の隠居城で、1609年(慶長14
年)に築かれるも、一国一城令(1615年
・元和元年)で廃城となったが、一部の土塁
や石垣、堀はそのまま残った。内堀側石垣の
構成は、砂岩40%(富山湾虻が島)、花崗
岩30%(早月川)、安山岩14%(黒崎、
能登島)と近場からの御用達のようだ。
(2012 高岡 撮影:じっさま)
金沢城
1583年(天正11年)前田利家が加賀に
入封して、近世城郭へと改修。縄張りは高山
右近と言われる。石垣の大半は、城に近い戸
室山で産出する「戸室石」が使われている。
この石は約40万年前に地表付近にマグマが
噴出し、冷えて固まった火山岩の一種で、安
山岩である。やはり近場に石切丁場がある。
(2015 金沢城 撮影:じっさま)
丸岡城
1576年(天正4年)に柴田勝家の甥であ
る勝豊(かつとよ)が築いた。現存12天守
の一つで、天守は現存する最古のものといわ
れる。石垣は、笏谷石(しゃくだにいし)と
いう凝灰岩が使われている。瓦にも凍結して
破損することを防ぐため、この石が使われて
いる。屋根が石瓦・・・珍しく興味深い。
(2015 丸岡城 撮影:じっさま)
岐阜城
戦国時代に斎藤道三が稲葉山城と城下を整備
したものを、織田信長が攻め落とし、岐阜城
とあらためた。石垣にはチャート(放散虫な
どが深海底に堆積してでき、緻密で細かい石
英からなる硬い岩石)が用いられている。
一の門付近ではチャートがむき出しになった
壁面がある・・・山がチャート!?
(2020 一の門 撮影:じっさま)